機関紙

しずおかの仲間 第162号(2021年10月20日)

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第162号の記事

 

 

 

 

学校給食まつり20年のあゆみを発行

浜松市職員組合の学校給食員部会では、毎年秋に直営の学校給食のおいしさと安全性を市民に伝え、直営の学校給食の継続のために給食員の新規採用などを訴えてきました。しかし、コロナ禍により2019年の20回目以後中止せざるを得なくなりました。部会では学校給食まつりの歴史と意義を伝える記念誌を発行し全国のなかまに送り連帯を訴えました。

 

秋季年末闘争にむけて
いのち・暮らし守る奮闘に報いる賃金を

総務局次長(左)に緊急要請書を手渡す静岡市労連の遠藤中央執行委員長(右)

コロナ危機が長期化し、自治体の医療・福祉・公衆衛生などの現場は限界を迎えています。21秋季年末闘争では人員増とともに仲間の頑張りに報いる賃金改善を求めていきましょう。

 

 

 

 

 

長引くコロナ禍に奮闘と切実な声
「住民をまもる人を守る」自治労連単組の運動

2度目の緊急事態宣言など長期化するコロナ危機のもとで、住民のいのちを守るべく奮闘を続ける職員は心身ともに追い詰められています。長時間過密労働を是正し、「住民をまもる人を守る」運動が最優先課題です。
静岡市労連は今年9月、保健所と新型コロナウィルス感染症対策室の職員を対象に労働環境の聞き取り調査を行いました。調査では8月の時間外勤務が80時間を超える職員が4割近くに及び、なかには100時間超の職員も複数人いるなど、過酷な実態があらためて浮き彫りとなりました。静岡市労連は9月17日に緊急要求書を提出し、業務軽減策を早急に講じることなどを求めました。
浜松市職では7月から新型コロナ対応部署へ職場実態アンケートを実施し112人から回答を得ました。ほとんどの職員が「正規職員の増員」を要望しているほか、「通常業務に影響が出ている」「業務中に感染の危機を感じる」「手当や給付金を支給してほしい」など切実な声が寄せられました。浜松市職はこれらの声を受け、9月1日に緊急要求書を提出し早急な対応を求めました。

 

 

現在取り組んでいる「菅首相(当時)への手紙」にはコロナ禍での苦労や首相への訴えが寄せられています

現場から上がる悲痛な声 人員増は待ったなし

全労連などで取り組んだ「菅首相への手紙」には「コロナ対応をしている看護師は限界」「出口のないトンネルのなかにいる」「『つらい』とも言えずに感染症病棟で働いている」など悲痛な言葉がつづられています。
島田市立総合医療センター労組に寄せられた声からも「人手不足のうえコロナ関連の人手が必要となり精神的・肉体的疲労が大きい」「医療従事者ということでまだ差別を受けることがありつらい」「自分がコロナ対応をしていると家族に言えないでいる」など、苦し みながら懸命に働く職員の姿がうかがえます。
コロナ危機のもと住民サービス維持のために奮闘しているのは病院や保健所だけではありません。清掃職場ではステイホームで可燃・粗大ごみの排出量が増加しており、収集や施設での作業中も感染防止に注意を払いながら働いています。
保育職場でも保育室やおもちゃの消毒、子どもたちの体調管理、密を避けての保育など感染防止に常に気を張り詰めており、職員の疲労と人員不足はいっそう深刻です。
人員増と職場改善は待ったなしの課題です。

処遇改善を訴える浜松医療センターの院内保育士

 

 

 

 

 

 

不当な引き下げ勧告 秋年闘争で賃上げを

人事院は8月10日、国家公務員の一時金(期末手当)を0・15月引き下げる勧告を行いました。(月例給は改定なし)
コロナ対応で奮闘する職員の労苦に冷や水を浴びせ、職員の生活実態に目を向けない勧告に怒りの声が上がっています。特に勤勉手当の支給がない会計年度任用職員にとって期末手当の引き下げはより大きな負担です。
10月より全国の地域別最低賃金が改定され全国平均930円(静岡県は913円)となりましたが、多くの都府県で公務員初任給(時間額897円)が最低賃金を下回る事態に陥っています。
また定年年齢の引き上げに関して「60歳前後の給与水準を連続的なものになるよう」としていますが、これが60歳前後の賃金削減をねらったものであれば断じて許されません。
9月16日に静岡市、29日には浜松市の人事委員会が勧告を行いましたが、国同様の不当な内容です。これからはじまる21秋季年末闘争では、不当な21人勧を打ち破り、コロナ禍から住民のいのちと暮らしを守り切ることができる処遇・体制の充実を求めて、各職場から声を上げましょう。

 

選挙で実現しよう
私たちの願い

自公政権はコロナ危機のもとでも「自助と自己責任」「いのち軽視」の政治を続けてきました。総選挙は私たちの要求を実現し、住 民のいのちと暮らしを守る政治に転換するチャンスです。静岡自治労連は9月21日第3回執行委員会にて総選挙方針を決定しました。

 

 

 

政治を変えることが要求実現につながる

私たちの働き方や公務公共サービス、地方自治の課題はすべて政治と結びついています。島田市の包括委託問題では、19年2月に日本共産党の国会議員が「島田市の対応は会計年度任用職員制度による処遇改善の趣旨から外れる」と国会で指摘し、市議会での予算案否 決へとつながりました。
このように、コロナ対策、医療や社会保障の拡充、全国一律最低賃金制度、ジェンダー平等、原発ゼロなど、政治を変えることで実現する要求は数多くあります。

住民本位の政治に転換 みんなで投票に行こう

総選挙方針では、歴代自公政権が医療や公衆衛生などの公務公共サービスを削減し、頻発する災害や新型コロナに脆弱な自治体体制をつくり出してきたこと、さらなる行革で職員削減、自治体アウトソーシングをすすめようとしていることを厳しく批判しました。
静岡自治労連はこの総選挙で「コロナ禍だからこそ賃金引き上げ」「医療や公衆衛生など公務公共の拡充」「安心して働き続けられる職場にしたい」などの要求実現と、住民のいのち・暮らしを守る社会を実現するための投票行動を呼びかけます。

公務員の労働条件政治によって決まる

静岡自治労連 前執行委員長
林 克 さん

自治体労働者は、政治によって賃金労働条件が決まるたいへん特殊な労働者です。人事院勧告は広い意味での政治の過程によって決まりますし、定数や職種別賃金も地方財政計画によって大きく左右されます。これが、自治体労働運動が政治について語る理由です。
そもそも、憲法の遵守は自治体労働者の義務ですし、社会保障を充実し住民の生活を向上させるのも自治体労働者の仕事のひとつです。社会的な運動に関わり、政治に対し声を上げるのは自治体労働者として当然のことです。
地方公務員法の「政治的活動の制限」は、公務員の職務としての地位利用に関わるものなので、「地位を利用した」行為でなければ政治活動一般は禁止されていません。たとえ選挙活動であっても労働組合として実施するなら許される判例が主流です。

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