9月5日(日)、「医療・介護・保健所の削減やめて!いのちまもる緊急行動 9.5全国一斉蜂起」が全国各地で取り組まれました。静岡県では静岡県看護連絡会(静岡自治労連医療部会・県医労連・静厚労の3団体にて構成)が「静岡県ナースウェーブ集会」(Web集会)を開催。静岡自治労連からは富士中病職、静岡病院労組、中東遠医療センター労組と県本部から6人が参加しました。
集会では、新型コロナ感染拡大のなか、参加者がそれぞれ職場の実態を報告して交流。「コロナ病床を増やすために他の病棟を閉鎖して看護師をまわしている。異動した看護師は慣れない部署で疲弊している」、「勤務のほかワクチン接種の業務で休日も仕事。非常に疲れている」、「救急にも保健所から受け入れ要請の電話が24時間ひっきりなしにかかってくる。夜間や休日はスタッフを増員してもギリギリの状態で常に疲労感がある」など、各医療現場の深刻な実態が明らかになりました。
また中東遠医療センター労組の看護師が「コロナ病棟スタッフが今伝えたいこと」と題して、緊急事態宣言下のコロナ病棟の現状や感染対策の必要性などをPowerPointの資料にまとめて特別報告。長時間にわたり防護服を着用しているため作業は汗だくになりながらで、水分補給もろくにできないため脱水症状で足がつり、鎮痛剤を服用しながらも働き続けているスタッフの過酷な実態や、不織布マスクの装着や折に触れての手指消毒の徹底など感染予防のポイントを報告。掛川市のホームページや公式LINEに感染対策を掲載してもらったほか、テレビにも出演して市民に思いをアピールするなどの取り組みを話しました。
参加者の意見交流では、「コロナ感染者にしかわからない苦しみや後悔がある。ナマの声を発信してみんなに理解してもらうことは大事だ」、「医療従事者だけでなく、広く市民に知らせていきたい内容」など特別報告の感想や、「国は地域医療構想を改めるつもりはなく、病床を減らせば医師と看護師を減らせるからいいと考えている。いまの政治のままではもっと苦しくなることを発信していかなければいけない。人員を確保するためみんなで選挙に行き、政治を変えることをみんなに呼びかけていこう」、「若い頃は目の前の仕事のことしか考えていなかったが、最近になって自分たちの環境をよくするためには政治から変えていかなければいけないことがわかった。若い人たちにそれを伝え、選挙に行こうと呼びかけていきたい」など、いまの政治を変えていこうという意見が上がりました。また「自分はコロナ病棟に配属されてまだ4カ月だが、組合活動を通じて知り合った多くの仲間が周りにいるので困ったことがあっても相談しやすい。組合を通じて人と知り合い、交流することの大事さを感じている」と組合の大事さも語られました。
最後に「職場や地域医療をよくするためには政治を変えていくことが大事だ。医師や看護師の増員を言っている政党や候補者は誰なのか、医療の充実と言いながら地域医療構想をすすめようとしているのは誰なのか。自分たちの目でよく確認し、投票に行こう」と呼びかけ、集会を終了しました。