静岡県公務・公共業務労働組合共闘会議(静岡自治労連、県国公、静岡高教組、全教静岡などで構成)は、9月21日(火)「2021年人勧学習会」を開催し、公務労組連絡会・全労連公務部会の秋山事務局長から21人勧の問題点、秋季年末闘争のポイントを学びました。会場の静岡県教育会館と各地をオンラインで結び、45人が参加しました。
学習会に先立ち県公務共闘の深田議長(静岡高教組)が主催者あいさつ。「今年も人事院中部事務局、県人事委員会に要求書を提出し交渉してきたが、賃金については『情勢適用の原則は曲げられない』、勤務時間短縮については『マネジメントや職員の意識改革が必要』など、解決とならない回答ばかりだった。県人事委員会との交渉へ向け学習会で得た知識を要求実現につなげていきたい」と決意が述べられました。
秋山事務局長による学習会では、はじめに賃金改善や非常勤の処遇改善、労働時間短縮、安心した働き続けられる高齢期雇用など公務労組連絡会の重点要求が紹介され、これに対して月例給の改定見送り、一時金0.15月引き下げ、非常勤職員の育児・出産に関わる休暇の新設、妊娠・出産・育児の両立支援など人事院の最終回答について報告されました。
次に官民給与の較差や21春闘妥結金額、国家公務員の平均年齢の推移などを比較しながら勧告内容の経緯が語られ、賃金改善の必要性、育児・介護休業法の改正、非常勤職員の休暇制度、定年年齢引き上げに伴う要求のポイントなどが示されました。
最後に今後のたたかいの課題として、地方の条例化に向けた取り組み、国の人事評価制度見直しに対する対応、定年延長による給与カーブと社会保障、最低賃金引き上げに伴う扶養控除などの税制問題、5年に一度の退職金調査後の対応などについてアドバイスが送られました。
質疑応答では、「マイナス人勧の中でどうやって賃上げを勝ち取っていけばいいのか。定年延長の要求実現は一単組の取り組みでは限界があり、全国で取り組む方針が必要」(浜松市職)、「会計年度任用職員は年度更新のため休暇制度が改善されても取得しにくい」(浜松関連一般労組)、「定年延長による賃金水準引き下げは号俸が落とされるということか」(島田市労連)、「再任用の賃金は定年延長7割水準より低いなど問題が多い」(管理職ユ二オン)などが出されました。
最後に県公務共闘の菊池副議長(静岡自治労連)が閉会あいさつを行い、「昨年の秋季年末闘争の教訓は、マイナス人勧反対と守りのたたかいだったこと。今年は自分たちの要求を突きつけたたかっていくことが重要。今日の学習を糧にがんばっていきましょう」と決起を呼びかけました。