活動報告

原発なくす静岡の会が「浜岡原発停止8周年行動」で中電・県に要請

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5月14日(火)、静岡県御前崎市に立地する中部電力・浜岡原子力発電所が、政府の要請で停止して8年目を迎えるにあたり、静岡自治労連も参加する「原発なくす静岡の会」が「再稼動反対アクション@静岡」の協賛で「浜岡原発停止8周年行動」を実施しました。

午前中の県への要請では、原子力安全対策課に対し、浜岡原発の再稼働に不可欠な地元の同意や、安全協定による事前了解に対しての県の姿勢と、県と市町が策定する広域避難計画について、県民の生命・生活・財産をまもれる実効性あるものとしていくよう要請しました。
日本原電が周辺6市村と締結した「再稼働の事前了解権を含む安全協定」を例に挙げ、静岡県でもUPZ圏内の自治体(浜岡原発の31km圏内の自治体)が、浜岡原発の再稼動に対し、住民の意思を反映できる仕組づくりをすすめることを、県が後押しすることを要請し、県の担当者は、「現在、原子力規制委員会で審査中であり、再稼動への地元同意の方法については議論する段階にない」しながらも、浜岡原発の再稼動は県民の安全・安心が確保されることが大前提であるとの認識を示しました。
最後に、国の原子力災害対策指針に対し、実態と乖離する部分には県として国に意見を上げるよう求めたところ、「SPEEDI」(緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム)の再整備や、放射線防護施設の国からの補助金の範囲拡大、UPZ以遠の自治体の原子力災害対策など、こちらの要請と一致する部分については、知事会などを通し要請していくと回答がありました。

同日昼休みにはJR静岡駅北口地下コンコースにて宣伝行動をおこない、約25人が参加しました。多くの報道陣が詰めかけるなか、原発なくす静岡の会の林代表(静岡自治労連特別執行委員)が、「8年前の今日は、浜岡原発が全国の原発で唯一、政府の要請を受けて止まった日です。ゼッタイに浜岡原発を動かさず廃炉していきましょう」とうったえ。参加者は横断幕とプラカードで「浜岡原発再稼働反対」「日本から原発なくそう」「再生可能エネルギーに転換しよう」と市民に呼びかけました。また、県知事への「浜岡原発の再稼働を認めないで署名」に取り組み、1時間の宣伝で52筆が集まりました。

同日午後には、中部電力に対し、現在規制委員会で審査がすすんでいる浜岡原発の安全性や、使用済み核燃料の保管と今後について要請をおこないました。
裁判で指摘されている浜岡原発の敷地内を南北方向に走る逆断層や、フィルターベントについてのデータを公表することを求めましたが、中部電力はいずれも取引先企業との関係や、テロ対策を理由にデータの公表を拒否。中部電力が試算した「最大津波高22.5m」に対応するため、防潮堤をかさ上げする追加の安全対策についても、今後の規制委員会の状況を見て判断するとの回答でした。
最後に、原子力災害発生時に住民が被ばくなしに避難できると考えているのか明らかにするよう求めましたが、「PAZ(浜岡原発の5km圏内)において、要配慮者の避難について自治体と協定を結んでいるが、コメントは差し控える」とし、事故発生時の住民の被ばくを否定しませんでした。
福島第一原発事故以降、失墜した電力会社と市民の信頼関係回復のためにも、多くのデータを公表し理解を得る努力をすること、また現地での耐震性に関する説明を強く求めて要請行動を終えました。

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