活動報告

「公務の魅力づくり」は処遇改善と働きやすい職場でこそ―「静岡県公務共闘23人勧学習会」

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静岡自治労連も加盟する静岡県公務共闘会議は、9月14日(木)、公務労組連絡会・全労連公務部会の香月直之事務局長を講師に「2023年人勧学習会」を開催しました。会場とオンライン参加を合わせて40人以上が参加し、23人勧の内容と問題点を学びました。

最初に静岡県公務共闘会議の深田議長が「23人勧は引き上げ勧告というが、物価上昇には追いつかない。また、県の人事委員長は公務員希望者の減少について憂慮していると言っている。『給与制度のアップデート』についても言及している。学習会で学んでいこう」とあいさつしました。

学習会で香月事務局長は、23人勧における人事院のスタンスについて、「いまの人事院総裁は『行政の役割は増加している。優秀な公務員の確保は国家的課題であり、人材確保のために『公務の魅力づくり』が必要と言っている。そのために、まず23人勧、そして来年の『給与制度のアップデート』をする。つまり23人勧は、単に『賃金を上げます』というだけでなく、『公務の制度を変えていく』という宣言だ」と述べました。
23人勧のポイントについては、「給料表、期末・勤勉手当の引き上げ、それ自体はいい。しかし『過去5年の10倍の賃上げ』というが、過去5年、賃上げはほぼゼロ。その10倍と言われても…。こんなことだから、最低賃金の上昇にもついていけず、公務員賃金が最賃を下回ることになる」と述べました。また、再任用職員や非正規公務員の格差の解消が全くすすんでいない問題点も指摘しました。
さらに人事院が「24人勧までに成案」とする「給与制度のアップデート」の骨格案について、「能力実績主義の強化で格差支給を拡大、また、フレックスタイムやテレワークなど勤務時間の柔軟化もいっそう強めようとしている。これらは、政府・財界のねらう『三位一体の労働市場改革』に向けて、公務と民間をシームレスにつなげていくことをねらっているものだ」と指摘。「アップデート」のなかで、地方自治体からも制度改善を求める意見が多い地域手当について、「支給地の単位を市町村ごとから、例えば都道府県ごとに大括り化していくことが検討されている」と説明しました。

最後に「私たち労働組合のたたかいが、緊急勧告について人事院内で検討もさせたし、23人勧で全ての号給の給料表の引き上げをさせてきた。一つひとつの運動が国と人事院を動かしていることに確信を持ってがんばろう」と述べ、静岡県公務共闘会議が一丸となって23人勧勝利に向けてたたかう意思統一をして、学習会を締めくくりました。

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