第170号の記事
日本被団協がノーベル平和賞受賞
核兵器のない世界めざし9・23焼津行動
ビキニ水爆実験で焼津漁港の第五福竜丸が被災し、乗組員の久保山愛吉氏が亡くなってから70 年となる9月23日、「焼津行動」が行われ、組合員も多数参加しました。10月11日、焼津行動をはじめ全国で核兵器廃絶運動に尽力してきた日本原水爆被害者団体協議会がノーベル平和賞を受賞しました。
物価高騰を上回る大幅賃上げ実現を
24人事院勧告/秋季年末闘争
8月の人事院勧告で給料表の引き上げが勧告されましたが、物価高騰には到底追いつかず、また、中高齢層や再任用職員の賃上げはわずか。生活改善となる賃上げをめざし、職場の仲間が組合に結集し、すべての組合員の参加で2024年の秋季年末闘争をすすめていきましょう。
全世代で引き上げ勧告も物価高騰に追いつかず
8月に国家公務員の人事院勧告が行われ、すべての世代の職員の給料表の引き上げが勧告されました。労働組合の奮闘により、24
春闘で民間労働者の賃金が大きく上昇し、それを受けて公務員の給料表を2・76%引き上げるという内容です。
また、24年の最低賃金が過去最大の50円の引き上げとなったことも引き上げ勧告を後押ししました。
24人勧では、初任給水準をはじめ、若年層の賃金水準を大きく引き上げていますが、それでも2年以上続く物価高騰には到底追いついていません。しかも中高齢層のベテラン職員や再任用職員の引き上げは低く抑えられています。実質賃金は依然マイナスで、これでは生活改善にはほど遠い内容と言わざるをえません。
また、労働組合の運動が実現させてきた会計年度任用職員の賃金支給時期の改善や賃金差額の4月遡及などの処遇改善を、各自治体で必ず実施させることも重点課題です。
「給与制度のアップデート」で地域手当等の見直し示す
24人勧は、24年度賃金の改定だけでなく「給与制度のアップデート」と称してさまざまな見直しに言及しています。とりわけ地域手当は重大な見直しが示されています。
従来の地域手当は同一地域でも自治体ごとに支給率が異なり、賃金格差の大きな原因となっていました。これに対して労働組合だけでなく、自治体首長などからも改善を求める強い意見が出されていました。
「アップデート」では地域手当の支給率を都道府県単位に大くくり化。静岡県の支給率は静岡市と裾野市を除き、全県で4%となりました。
これは労働組合の運動が作り出した変化です。しかし、県内でも支給率が下がる自治体もあり、また、全国的に見ると支給率が下がる自治体が多く、支給率がゼロになってしまう自治体も少なくありません。そのうえ、東京特別区の20%の支給率はそのままで、地域間格差はまったく改善されていません。
24秋季年末闘争では、地域手当の引き下げを許さず、引き上げを実現させ、また、将来的には地域手当を基本賃金に組み込んで地域間格差を解消する制度改定をめざしていくことが必要です。
すべての職員が希望を持ち働き続けられる賃金制度に
いま公務員をめざす若者が減少し、人材確保がきわめて厳しい状況で、「公務の魅力」を高めることが急務の課題です。
ところが人事院は「給与制度のアップデート」で能力実績主義賃金制度を強化するなど、時の政権や首長・上司言いなりの職員の成績が上がる競争と選別をさらに強めようとしています。一部の職員だけが希望を持てるのではなく、「すべての職員が希望を持てる」公務員賃金制度にすることが必要です。
民間労働者に見劣りしないというだけでなく、「全体の奉仕者」である公務員が、住民のいのちとくらしを守るために誇りをもって働き続けられる賃金・労働条件に改善させていくことは、新たな人材の確保だけでなく、経験・研鑽を重ねたベテラン職員が安心して働き続けるうえでも重要で、それこそが「公務の魅力」を高めていくことにつながります。
24秋季年末闘争は、物価高騰を上回る賃上げで生活改善をはかるだけでなく、公務労働者にふさわしい賃金制度に改善させていくうえでも重要なたたかいとなります。
すべての職員が労働組合に結集し、一致した要求として賃上げを実現させる24秋季年末闘争を積極的にとりくんでいきましょう。
能登半島地震&豪雨災害ボランティア
復旧・復興へ継続的な支援を
1月の能登半島地震から10カ月余が経過したいまも復旧・復興はすすまず、震災直後とほとんど変わらない地域も少なくありません。さらに、9月には豪雨災害が重なり、被災地はさらなる苦難を強いられています。
全労連は、5月から継続して能登半島地震ボランティア活動を展開しています。9・10月には浜松市職からもボランティアに参加。被災地での泥のかき出し作業などで力を尽くしました。
参加した梶井康弘さんは、「被災住民は、地震と豪雨で疲弊しているが、全労連・自治労連がボランティアを展開し、静岡や全国から支援に入ることで、ここで復興しようという住民の希望につながっている」と言います。
復旧・復興のために継続的な支援が求められています。
憲法いかす地方自治へ
第28回静岡地方自治研究集会/第17回地方自治研究全国集会in愛知
自治労連は、「憲法を地方自治にいかす」ことを掲げ、地方自治にかかわる課題を研究し、自治体労働組合の運動に反映させるため、長年、住民との共同で地方自治研究(自治研)活動にとりくみ、その研究を報告し学びあう地方自治研究集会を開催しています。
9月28日に静岡市で開催された第28回静岡地方自治研究集会には、自治体職員と住民あわせて約90人が参加しました。
全体会は、「能登半島地震の教訓を今後の防災に生かす」と題して神戸大学の室﨑益輝名誉教授が被災地の状況や防災の課題などについて講演。
また分科会では、社会保障やリニア新幹線、浜岡原発、公共施設の統廃合など県内の各分野における地方自治の研究報告と議論が行われました。
10月5・6日には名古屋市で第17回地方自治研究全国集会が開催され、全国からのべ1200人、静岡からはのべ60人以上が参加しました。
1日目は弁護士で伊藤塾塾長の伊藤真氏が、「日本国憲法をいかして日本を人権・優しさ・平和の先進国に」と講演。また憲法に「地方自治」が明記されたことの重要性について語りました。
つづく基調フォーラムでは、「『公共』の役割を考える」をテーマに各分野から現場の実態が報告されました。
2日目は17分科会1講座で、公共の現場の実態と課題、地方自治をめぐる現状について報告と討論が行われました。
参加者は、自らの仕事や運動について学びを深め、地方自治への思いを新たにしていました。
青年部ラフティング&BBQ開催
9月14日、静岡自治労連青年部の「ラフティング&BBQ」が開催され、9単組から45人が参加しました。朝から快晴のもと青年たちは富士川の急流をボートで下り、午後はBBQやスイカ割りで交流するなど、充実した1日を過ごしました。