活動報告

国による地域医療切り捨てを労組と住民の力で跳ね返そう―「地域医療を守る学習交流集会」

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本田宏さんが「なぜ病床再編・削減なの?地域医療構想の狙いは?」と題して講演。

厚労省による「再編・統合」病院名公表が全国で問題になっています。静岡県においても、2月1日(土)、「地域医療を守る学習交流集会」が静岡市内で開催されました。
静岡自治労連医療部会から多くの看護師らが参加したほか、県看護連絡会、県社保協、県保険医協会などの団体や、公表で名指しされた病院の地域住民など80人が参加しました。

はじめに県社会保障推進協議会の菊池会長(静岡自治労連委員長)があいさつ。「静岡でも14病院が対象に上がり、病院関係者や地域住民から批判の声が聞かれる。今日の学習会をスタートに、国による地域医療破壊をいっしょに阻止していこう」とうったえました。

つづいて元外科医でNPO法人医療制度研究会副理事長の本田宏さんが講演。本田さんは世界と比べて劣悪な日本の医療実態、地域医療構想による病床削減、これらの根本的な原因となっている維新・明治政府の官僚主導体制など、多岐にわたって話しました。
本田さんは「日本の医師数や医療費負担は国内だけで見れば良くなっているように見える。しかし世界と比べたら最低水準」と、OECD諸国と比べた医師数や診療報酬抑制を示し、国による医療費抑制の実態を明らかにしました。さらに、「明治政府によってつくられた官僚主義体制は医療・福祉切り捨てを招き、いまにつながっている」、「教育や報道では教わらない真実を学び、労働組合と地域住民が力をあわせて医療や福祉、労働を大切にする国に変えていこう」と呼びかけました。

講演後はリレートークとして医療関係者や労働組合、地域住民、医療団体、県議会議員らが発言。県医労連の堀田委員長は「病院名公表問題で共同を広げるため、西部地区労連といっしょに西部地域の名指しされた病院を訪問。どこも憤りを感じており、署名に協力してくれた病院もある」と発言。西部地区労連の星川議長は「講演を聞いて、この問題は医療に留まるものでないと感じた。労働組合や住民運動を強くして、国民本位の政治に変えていく必要がある」と呼びかけ。名指しされた蒲原病院の地域住民である望月さんは「以前も蒲原病院を療養病院にする計画が上がり、住民署名7000筆を集めて撤回させた。今回も運動があれば協力していきたい」と声を上げました。県保険医協会の村山事務局長は「医師や看護師不足は深刻な問題。地域住民との協力を広げ解決していきたい」と発言。日本共産党の鈴木県議は「県の地域医療構想は国の医療費抑制を徹底するためにある。公表された病院が統廃合されれば地域が衰退する」と地域医療構想に対する危惧がうったえました。

集会の最後に静岡自治労連医療部会の中村事務局長が、「この問題を多くに人に伝え、『公立・公的424病院への「再検証」要請を撤回し、地域医療の拡充を求める署名』を広げていこう」と呼びかけました。

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