会計年度任用職員制度にともなう島田市の嘱託員・臨時職員すべての業務を対象とした包括委託は、島田市労連をはじめ自治労連、静岡自治労連、自治労連弁護団などの連携した取り組みによって、市議会3月定例会において全会一致で否決されました。しかし、染谷市長は「包括委託が全否定された訳ではない。課題を整理して次につなげていきたい」としていました。
8月9日には、島田市議会全員協議会にて、包括委託を2020年4月1日から実施と説明、市議会9月定例会へ提案していくとしました。
対象業務は前回よりも大幅に縮小され、長寿介護課、健康づくり課、子育て応援課、国保年金課、課税課などの窓口業務18件、スクールバスの運転員や監視員など5件、あわせて23件50人の嘱託員・臨時職員が対象となります。
静岡自治労連と島田市労連は、前回の包括委託が提案されてから、組合主催による包括委託説明会を行い、参加した嘱託員・臨時職員が静岡県自治体一般労組に加入し、会計年度任用職員制度について要求書を提出、団体交渉で当初提案を上回る成果を勝ち取ってきました。しかし、その矢先に包括委託が再提案され、職員の間に再び憤りと不安が広がっています。
こうしたなか静岡自治労連は、8月16日、「島田市の包括委託は、住民・職員の理解を得ていないので、2020年からの実施は行わないこと」を求める陳情書と、静岡自治労連弁護団が作成した「島田市の包括委託に対する意見書」、住民サービスの低下や雇用不安などが示された「嘱託員・臨時職員アンケート結果」を島田市議会の村田議長に提出しました。
村田議長は、「陳情の趣旨はわかりました。私たち市議会も、全会一致で否決したことの重みを深く受けとめ、議員全員で勉強会や視察を行っています。慎重に対応していきたい」としました。
陳情書は総務生活常任委員会で審議され、9月19日に静岡自治労連として意見表明します。また、8月22日には同様の要望書を染谷市長宛てに提出します。