活動報告

地域の力を活用した新しい医療のあり方を学習―「静岡自治労連医療部会第25回定期総会」

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静岡自治労連医療部会は、10月14日(日)、静岡市・ALWFロッキーセンター大会議室において第25回定期総会を開催。県内各病院単組から約50人が参加しました。
はじめに主催者を代表して医療部会の波多野恵部会長が、安倍政権のもとで社会保障の切り捨て、医療の収益重視化がすすみ、患者・住民の困難や職員の労働環境が悪化するもとで、医療部会は働きやすい職場づくりのために活動していくとあいさつしました。
つづいて県本部の菊池仁委員長が登壇。「わたしたちの要求はすべての労働者が8時間働けば普通に暮らせる賃金と十分な人員体制だ。サービス残業・持ち帰り残業のない職場環境をつくりだすうえで組合の力量が試されている。いっしょに頑張ろう」と連帯のあいさつを述べました。

総会議事では、医療部会の中村恵美子事務局長が、単組間の情報交換と「モギ団交」などの学習を力に、医療職場の労働条件改善・看護師増員を求めて運動を展開してきた2017年度の活動を総括。
また、2018年度の重点課題として、患者・住民が安心して暮らせるための自治体病院の公的役割を堅持・拡充していく運動、「救急医療」「災害時医療」などの不採算医療に対して国・自治体の助成措置を求めていく運動、賃金・労働条件の改善や夜勤労働改善、看護師の大幅増員を求める運動、病院の経営形態の変更にともなう労働協約権の拡大にあたり、36協約など、労働者が不利にならないための学習をはじめとした取り組み、安倍9条改憲を許さず、戦争する国づくりに反対する運動、組織強化・拡大の取り組みなどが提案され、2018年度方針は満場一致で採択されました。

記念講演では、朝霧高原診療所の山本竜隆院長が、従来の西洋医学にもとづいた治療だけでなく、自然療法や伝統医学などを含めた統合医療について講演しました。山本院長は、健康を支える生活環境をつくるうえで、地域のコミュニティや自然環境の重要性をうったえ。都会では地域における関係性の希薄化や自然に触れたことのない人が増えているもとで、豊かな自然とコミュニティの残る地方において、地域の力を活用したこれからの医療のあり方について提言。政府の「地域包括ケアシステム」構築に向けた構想や、朝霧高原診療所で取り組むプログラムなどが紹介されました。
また、健康に生きるうえで水道民営化問題についても指摘。世界中ほとんどの国に上下水道がありながら、汚水で170万人が死んでいるのは、水道民営化のもとで水道代がどんどん釣り上げられているからだと述べ、日本を含め先進国で水道民営化による水質の悪化、水道代の高騰がすすんでいると警鐘を鳴らしました。
参加者からは、「予防医学の大切さを学ぶことができた」、「朝霧高原診療所でおこなっているプログラムに参加してみたい」、「街中にある病院では、どのように自然とのかかわりを治療に取り入れていくかが課題だと感じた」、「もっと統合医療を多くの人に知ってもらい、心身ともに元気に過ごせる世の中にしていきたい」などの感想が寄せられました。

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