川勝知事による東京五輪・パラリンピック組織委員会の森会長「女性蔑視」発言への擁護に対する抗議声明を、2月10日静岡自治労連第6回執行委員会で下記のとおり決定しました。
川勝知事の森会長「女性蔑視」発言擁護に対する抗議声明
2021年2月10日
静岡自治労連執行委員会
川勝知事は2月9日の記者会見で、東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長の発言について「女性蔑視をする人ではない。不適切だったとして発言を撤回、謝罪もした」と森会長を擁護する発言をしました。
静岡自治労連は、ジェンダー平等の実現と「男女共同参画基本計画」を実効性あるものにする取り組みを積極的に進め、機関会議や集会、団体交渉において女性が活躍できる環境整備を推進してきました。こうしたなか森会長の女性蔑視発言を擁護する川勝知事の発言は到底容認できず強く抗議します。
森会長の「女性がたくさん入っている会議は時間がかかる」という発言は、明確な女性差別、女性蔑視の発言です。「女性の発言時間を制限する必要がある」に至っては「女は黙っていろ」というに等しく、東京五輪・パラリンピック組織委員会の民主主義の根幹にも関わる問題です。
そもそも、森氏は過去にも「日本は神の国」、「子どもを一人もつくらない女性の面倒を、税金でみなさいというのはおかしい」など、数々の暴言を行ってきた人物です。あらゆる種類の差別を禁止し、男女平等の原則の完全実施をうたうオリンピック・パラリンピックにおいて、このような人物を組織委員会の会長として選出した責任は重大です。
現在、世界中で抗議が広がり、SNS上で「#森喜朗氏は引退してください」「#わきまえない女」などのハッシュタグをつけて、多くの女性、男性らが声をあげています。こうしたなか、組織委員会幹部や一部の国会議員が森会長の存続を訴えていることは、世界から日本の見識が疑われる行為です。
川勝知事は、組織委員会長の辞任要求が出ていることに関して、森会長と20年ほどの付き合いがあるとして、女性蔑視する人とのレッテルが貼られ「レッテルがこうした行動を生んでいるのは残念だ」と発言していますが、事はそのような表面的な問題ではありません。
静岡自治労連は、川勝知事の森会長「女性蔑視」発言擁護に対して強く抗議するとともに、ジェンダー平等、男女共同参画を自治体や地域社会へ広げていくことを改めて強く決意します。
以上