2020年秋季年末闘争による静岡自治労連自治体首長申し入れは、「コロナ禍の時だからこそ賃上げを」などの統一要求書提出とともに、コロナ禍における自治体の役割について懇談を行っています。
11月11日(水)は御殿場市・熱海市に申し入れを行いました。
御殿場市へは、県本部の菊池委員長、青池書記長、御殿場市労連の芹澤副委員長、山本書記長が申し入れ。御殿場市からは勝又副市長、山本総務課長、勝又人事課長らが対応しました。
申し入れに対し、勝又副市長からは「新型コロナ拡大で職員の負担が例年より増大しているとの認識を持っている」と、職員の頑張りをねぎらう言葉がありました。「人事評価制度は人材育成に特化せよ」との要求に対しては、「人事評価は国が言う成果主義ではなく、人材育成で活用してきた」と、パワハラ対策では「ストレスで体調を崩す職員がいるが、相談員を職員から2人(男女1人ずつ)選任して人事課とのつなぎ役になってもらっている」と答えました。会計年度任用職員については、「人材確保が大変だ。保育・給食調理などの専門職は募集しても人が集まらない状況」、「処遇改善は少しずつでもやっていく姿勢でいる」と述べました。
新型コロナについては、「商工振興などで今までになく業務量が増えた。予算も他市の2倍くらいを使っている」と、自粛休業への協力金を全国に先駆けて実施した自負をにじませました。また、「予算は、国からの交付金が思ったより多かったので今年は大丈夫。問題は税収が20数億円の大幅ダウンが予想される来年度以降で、総務省へ新しい起債のメニューを作ってもらえるよう相談している」と、不交付団体としての苦悩が見えました。
同日、引き続き熱海市を訪問しました。県本部から菊池委員長、青池書記長、熱海市職連から小島委員長、神尾副委員長、大川副委員長、佐藤書記長が申し入れに参加。熱海市当局からは、金井副市長、中田経営企画部長、高久秘書広報部長らが対応しました。
金井副市長は、「これまでは生産性を考えてやってきたが、新型コロナで事情が変わってきた。創意工夫していきたい」、「もし職員に感染者が出たときは、対応が悩ましくなりそうだ」、「テレワークを一部で実施したが、個人情報の持ち帰りができず課題は大きい」など答えました。
観光面では、「GoToトラベルで落ち込みはひどくはないが、恩恵のあるところとないところの差ができてしまっている」、「GoToはカンフル剤みたいなものなので油断はできない」と発言。自治体財政については、「税収の落ち込みはしっかりとは出していないが、投資の優先順位を決めてかからなければならない」と、今後に不安をのぞかせました。
申し入れでは、熱海市職連の「20秋季年末要求書」も提出されました。