機関紙

しずおかの仲間 155号(2019年7月1日)

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第155号の記事

 

 

 

過労死なくして、よりよい医療へ
静岡県ナースウェーブ集会に100人参加

5月12日、静岡県看護連絡会(自治労連、医労連、静厚労で構成)は、静岡県ナースウェーブ集会を開催。東京過労死を考える家族の会の中原のり子さんが、医療現場で多くの医師・看護師らが過労で亡くなっている現状を報告しました。
集会後、参加者100人は繁華街を白衣でパレード。「看護師増やして夜勤を減らそう」と市民にアピールしました。

 

くらしも、経済も、平和も
支えているのは憲法

7月の参議院選挙を前に、わたしたちの暮らしや働き方には課題が山積しています。
社会政策・社会保障を専門とし、全国の最低生計費試算運動で監修を務める、静岡県立大学の中澤秀一准教授に選挙のポイントを聞きました。

中澤 秀一(静岡県立大学短期大学部准教授)

8時間働けば普通に暮らせる賃金を

菊池 労働組合として、8時間働けば普通に暮らせる社会を求めていくうえで、最低賃金が非常に重要だと考えています。
中澤 問題は2つあって、一つはいまの最賃では低すぎるということ。静岡県の858円に対し、8時間働けば暮らせる賃金にするためには1500円くらい必要です。二つ目は地域間格差により、賃金の高い首都圏等に人口が流出して、地方から活力が失われていること。こうした問題が日本中で起きていて、自民党も最賃一元化の議員連盟を発足するなど、無視ができない状況になっています。
菊池 諸外国の状況はどうですか。
中澤 アメリカではここ10年で最賃15ドルが主流になりつつあります。その原動力になったのは、「FIGHT FOR FIFTEEN」と呼ばれる労働者の運動です。いまの賃金では生活できない、最賃が低すぎるという声が国民の問題意識となり、政治に反映されるようになりました。
菊池 わたしたちが生活していくうえで、この金額が必要なんだというのを示して訴えていくのが大事なんですね。
中澤 最賃の問題は労働時間の問題ともセットです。労働時間の規制とともに、8時間働けば普通に暮らせる制度をつくっていくことが重要です。

菊池 仁(静岡自治労連執行委員長)

消費税増税しなくても社会保障の財源はある

菊池 10月には消費税10%への増税が予定されています。政府は今回の増税分を幼保無償化や高等教育無償化の財源にすると言っていますが、消費税を上げないと社会保障はやっていけないのでしょうか。
中澤 そんなことはありません。この間大企業の内部留保はずっと増えつづけていて、社会保障費を大きく上回っています。大企業や富裕層にきちんと相応の税負担を求めれば、財源はいくらでも確保できます。
菊池 17年度だけで大企業の内部留保は22・4兆円積み上がったと聞きました。それを国民に還元すればいいんですね。
中澤 フランスでは雇用主に社会保険料の大部分を負担させるなど、企業の社会的責任はすごく大きいんです。
そもそも社会保障は国民・労働者だけでは対応できない問題に対し、国なり企業なりが支える制度として成立しました。しかしいまは国や企業の負担を減らすことにばかり執心していて、制度に逆行しています。消費税増税ではなく、社会的扶養を強化する方向に政策をシフトしていく必要があります。
菊池 わたしたちの暮らしを考えるうえで、消費税増税は止めていかなければいけませんね。

改憲の問題はわたしたちの人権の問題

菊池 参院選の大きな課題として、憲法の問題があります。
中澤 暮らしや働き方の問題の根本には、いまの政治のなかで、憲法がないがしろにされていることがあると思います。だからこそ安倍政権は、本丸として憲法改悪をねらっています。
菊池 安倍政権は憲法9条に自衛隊を明記しようとしていますが、これはこの間の集団的自衛権や安保法制の流れのなかで出てきたものです。だから自衛隊を憲法に明記することは、まぎれもなく日本が戦争できることにお墨付きを与えることになります。
中澤 戦争できる国になれば、国民の基本的人権は制約され、わたしたちの働き方や暮らし方も大きく変わってしまうでしょうね。
菊池 改憲の問題は、自衛隊の問題というより、わたしたちの人権が制約されてしまうことこそが問題なんですよね。
中澤 だから労働組合が平和運動に取り組んでいるんだということを、しっかり説明していくことが大事ですね。
菊池 労働組合が憲法や政治の課題に取り組む意義が、組合員一人ひとりの要求になるように、一から学び直していきたいと思います。

この記事は2019年5月21日におこなった対談より、一部抜粋・編集したものです。対談の全文はこちら

 

憲法キャラバン
実態にみあった職員数は確保する(伊東市長)

県本部・単組役員と懇談する小野市長(中央)

「憲法をいかし住民生活を守る」共同を広げようと、静岡自治労連「憲法キャラバン」が6月17日からスタートしました。今年のテーマは「安倍改憲による地方自治体に対する過度な干渉について」、「『自治体戦略2040構想』と、人口減少に対する地域振興」の2つです。
はじめに伊東市・小野市長と懇談し、安倍首相の「自衛官募集に6割以上の自治体が協力していない。だから改憲が必要だ」の発言に関連して、「伊東市は自衛隊に対して閲覧以上の情報は提供していない。市から直接入隊をすすめるようなことはしない」としました。
『自治体戦略2040構想』に関連して国がすすめるAIによる職員半減については、「行政は人と人との関係、AIでは代わりはできない」と、職場の実態にあった職員数は確保していくとしました。

 

提案型の要求活動で新規採用実現へ奮闘(浜松市職)
学校給食▶効率化・食の安全 清掃▶災害時対応・福祉収集

浜松市職清掃支部 交渉

現業職場の退職者不補充、民間委託化がすすむなか、現業職員が不足し、多発する自然災害に対応できない事態や、委託した業者が撤退し、住民サービスが滞る事態が起きています。浜松市職では、住民生活を支え、災害に強い自治体づくりのため、現業職場から提案型の要求活動をすすめています。

行き過ぎた定数削減に諮問会議も警鐘

浜松市は、合併からの10年間、1078人の定数削減を行い、現業職場では、退職者不補充や民間委託化がすすみ、人員不足を招いています。しかし、昨年11月、都市経営諮問会議の人事課資料で、「技能労務職員を退職者不補充で減らしてきたが、民間の人件費が上昇傾向にあり、メリットがなくなってきた」ことを明言し、「浜松市民間活力の導入に関する基本方針」では、市は「常にノウハウ喪失を回避するために、必要な準備を怠らないことが重要」と、行き過ぎた民間委託化に警鐘を鳴らしました。

浜松市職学校給食員部会 学校給食まつり

組合がさまざまな機会に積極的提案

こうしたなか、浜松市職・学校給食員部会は、昨年5月、学校教育部と交渉を行い、民間委託化について見直していく議論がされ、組合から「新採とベテランとの組み合わせで民間を下回るコストで運用ができる」と積極的な提案を行いました。また、毎年秋に開催している「学校給食まつり」では、来場した市民に安全でおいしい直営の学校給食をアピールしています。
清掃支部では、1月に環境部へ要請を行い、災害時対応のためにも直営職員の確保と、現業職員の新規採用を求め、伊東市や他政令市で実施がすすめられている、ごみ出しが困難な高齢者や障害者を対象にした「福祉収集」の実施を提案して検討を求めました。
今年の春闘交渉では、人事課が「アウトソーシングの経済的メリットが薄れている。浜松市として今後どうしていくのか検討を考える時期にきている」と回答しました。
浜松市職では、引き続き、職員削減や民間委託化の計画の見直し、現業職員の新規採用の実現をめざし奮闘していく決意です。

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