機関紙

しずおかの仲間 第150号(2018年1月25日)

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第150号の記事

 

 

 

憲法をいかして住民生活を守る
18国民春闘に向けて討論集会を開催

12月17日、国民春闘に向けた討論集会を開催しました。自治労連の桜井副委員長が講演し、「憲法をいかし、地域と共に取り組むことが大切」とうったえました。全体会では、「安倍9条改憲NO」3000万人署名の取り組み強化、すべての労働者の賃上げ等、国民春闘の方針を確認。午後の分散会では、課題の討論と交流を深め、春闘に向け意識を高めました。

 

全体の奉仕者として市民とともに歩もう
中野晃一さん(市民連合よびかけ人・上智大学教授)に聞きました

昨年10月の総選挙は自公与党がひきつづき3分の2の議席を得た一方、市民と野党の共闘が存在感を発揮しました。安倍政権が9条改憲の具体化をねらうもとで、わたしたち自治体公務公共関係労働者が、立憲主義破壊の政治にどう立ち向かうべきか、中野晃一さんに尋ねました。

 

 

「改革」勢力による攻撃を跳ね返した総選挙

 10月の総選挙は非常に波乱万丈の選挙でしたが、立憲野党が一定の地位を占めたのではと考えています。総選挙の結果を受けた政党の力関係や、野党共闘との関係についてまずお話を伺いたいと思います。
中野 対米追随的な経済・安保政策を主導したい勢力による、立憲野党と市民の共闘を壊したい動きに対し、それを跳ね除けたのが非常に大きいと思いますね。
議席配分は目を覆うような状況が続いていますが、これは小選挙区制の作用によるものであり、実際の得票率を見れば自民党はほとんど動いていません。
今回立憲民主党ができて、よりストレートに共闘の枠組みが作りやすい状況にはなりましたが、新たな課題をどう考えていくかというところにきていると思います。

市民と立憲野党の共闘が改憲を足踏みさせている

 安倍首相は今後どのように改憲をはかっていくと思われますか。
中野 忘れてはいけないのが、追い込まれての解散総選挙だったということです。衆参両院で3分の2の議席を取り、改憲発議はできる。しかし、国民投票をクリアするための世論の支持がままならない状況において、総選挙で野党を壊して、多くの国民を諦めさせることが、彼らにとって非常に重要だったわけです。
それに失敗したいま、支持率の状況や、野党の分断・共闘状況を睨んでいるのだと思います。

新自由主義化する政治からの「転換」が見えてきた

 わたしたち自治体の労働組合は、安全安心の公共サービスを住民に届けることが使命です。新自由主義的な流れと個人の尊厳を擁護する政治についてお聞かせください。
中野 この間の生活・雇用・経済の破壊が、新自由主義化する政治によって押し進められてきました。しかし、そうした政治からの転換も見えてきていると思います。
立憲民主党の枝野さんはリベラルではありませんが、この間「改革なんて時代遅れだ」という発言をしており、そうした考えが結党の背景にあったのではないでしょうか。
市民連合も個人の尊厳を擁護する考え方にもとづいて共通政策をうったえてきました。政治・経済が何のためにあるのかと言えば、それは一人ひとりが自分らしく尊厳ある暮らしを送るためにあるはずなんだと思います。

「全体の奉仕者」としての公務員のあり方に期待

 わたしたち自治体公務公共関係労働者は、憲法で全体の奉仕者と規定されています。しかし、行き過ぎた成果主義や中央集権的に人事を統制する機関のもとで、非常に職場で上の者に物が言えない状況があると思います。この状況を踏まえて、自治体労働者にメッセージをお願いします。
中野 この間首相や地方の首長が独裁的な体制を作って、公務員を意のままに使うことが民主主義だというようなすり替えがされてきました。その行き着いた先が森友・加計のような政官業の癒着なのだと思います。
しかし、法の支配を担保する存在として公務員がいるのであり、行政の公平性や法の手続きに則って全体に奉仕するためのルールに踏みとどまれるかどうかが職業倫理の問題としてあります。
より多くの住民や国民との連帯で公共空間を守ることが、これまでにも増して重要な局面にきています。そうしたもとで、戦後スタートした全体の奉仕者としての公務員のあり方についてより広い理解を得ることと、踏みとどまることが民主主義を守ることにつながるのだと思います。
 わたしたちも住民とともにいる公務員として運動を進めていきます。それと同時に、いまの立憲主義を外れた状況を変えていくためにも、市民連合とともに野党共闘を進めていきます。
中野 がんばりましょう。

この記事は17年12月16日におこなったインタビューより、一部抜粋・編集したものです。インタビューの全文はこちら

 

臨時・非常勤職員の処遇改善を
「会計年度任用職員制度」の説明会(サンライズ労働組合)

非正規公共評総会でも会計年度任用職員制度に向けた運動を提起

昨年12月15日、臨時・非常勤職員の新たな制度改正に向けて、処遇改善を勝ち取っていこうと、下田市のサンライズ労組が「会計年度任用職員制度」の説明会を開催しました。サンライズ労組組合員のほか、組合未加入の臨時職員など27人が参加し、「私たちの雇用はどうなるの?」「昇給制度は実現するの?」など、県本部役員の説明に対し多くの質問が出されました。
昨年国は、「法改正」によって、現在の臨時・非常勤の規定を厳密に整理し、そこから外れる臨時・非常勤職員については、すべて会計年度任用職員へ移行させることを決めました。この制度は2020年4月に施行され、前年4月から募集を開始します。臨時・非常勤職員の要求も含めた制度改善を実現していくには、早期に労使協議を行い、今年中に制度設計していく必要があります。
いま問題点としてあげられているのは、正規職員と同じ勤務時間かどうかによって、機械的にフルタイムとパート(短時間)職員に分けられることです。1分でも短ければパート職員とされ、フルタイムは正規職員同様の手当支給が可能とされますが、パート職員は報酬、費用弁償、期末手当のみの支給となっています。しかも自治体の裁量に委ねられているため、財政状況によってはフルタイムも含めて支給されない恐れもあります。
また、働く期間についても「会計年度内(1年以内)」と定められ、繰り返し雇われている職員に対し、「法律で1年になった」ことを理由に雇い止めする自治体が出てくる可能性があります。
全国では正規職員が削減され、その分を臨時・非常勤職員が穴埋めすることが問題になっています。自治体で職員を採用する場合は「任期の定めのない常勤職員(正規職員)中心の公務運営」が原則であり、「会計年度任用職員制度」は非正規だけでなく正規も一緒に取り組みを進めていく必要があります。
すべての単組で「会計年度任用職員制度」の説明会を実施し、非正規の組織化と共に処遇改善を実現していきましょう。

 

18国民春闘の課題と展望
改憲NO!の共同広げ要求実現を

近年、若い職員を中心に春闘という言葉を身近に感じられない人が増えています。昔は国鉄や私鉄が春闘の時期になるとストライキを行い、賃金交渉のニュースが連日流れ、民間労働者の賃金が大幅に上がり、それが人事院勧告に反映し、自治体労働者にとっても春闘は身近なものでした。
昨年、公務員は4年連続のプラス人勧となり、春闘の成果を最低賃金、公務員賃金につなげ、さらに翌年の賃上げへと結実させる「賃上げのサイクル」が定着してきました。その意味では、国民春闘の歴史や意義を知り、すべての単組で「春闘要求書」を提出し、民間労働者と共に地域の賃金水準を引き上げていくことが重要です。
いっぽうで、安倍政権による改憲の動きが加速しています。憲法を尊重し擁護する義務のある自治体職員として、憲法の理念はもちろん労働者や労働組合の諸権利をも破壊しようとする改憲に「NO!」を突きつけていくことは18国民春闘の最大の課題でもあります。
静岡自治労連は、「18国民春闘方針(案)」のなかで、「安倍9条改憲NO!3000万人署名」を職場・地域に広げ、公務員賃金・最低賃金・公契約による「社会的な賃金闘争」の取り組みですべての労働者の賃金底上げを提起しています。民間・公務いっしょになって春闘の風を吹かせていきましょう。

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